顎変形症

顔面の基準線と理想的なオトガイ位置との関係について

顔貌のバランスや整容性について書いてある教科書には、この範囲におさめておけば大きな間違いはないとされる基準値や比率がいくつも載っています。

ポピュラーなものとしてはricketsのE-lineやfacial trisectionがあります(図)。

 

今回のお話で焦点をあてるのはオトガイの位置です。オトガイ先端には学術的な名称が付けられていて、ポゴニオン(Pogonion)と呼ばれます。

オトガイが突出しすぎていると顎が強い印象になり、後退しすぎていると頸部と顎の境界線がハッキリしなくなって整容的によくないことになります。またオトガイが下がりすぎると口が閉じにくくなり、機能的な問題が生じます。ですので、顎変形症の治療において、ポゴニオンの位置を適切に決めることはとても大切なことになります。

それゆえにポゴニオンの位置を適切に決めるための、基準線がこれまでにいくつも提唱されています。

かの有名なレオナルド・ダ・ビンチの遺した記述にもその基準線についての言及があります。

そのなかで最も信頼性が高いと思われる基準線は側貌写真において鼻柱の最下点(Sn:subnasale)を通過して、地面に垂直な直線(TrV:true vertical line)です。

この垂線よりポゴニオンが1-4mm後方にあるのが美しいバランスとされています(図)。

 

近年は鼻の形成術を行う時に、鼻の基部の増高がよく行われるので、すでに鼻の形成術が行われている患者さんや、今後に鼻形成術を予定している患者さんではそのことを勘案して手術計画をたてる必要があります。

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