口唇口蓋裂の治療
先天的にくちびるや顎の癒合がうまくいかず、裂隙を生じている状態です。癒合不全の程度によって、口唇裂、口蓋裂単独のものから、くちびるから口の中まですべて割れているようなケースもあります。
生後3か月でくちびるを閉じる手術、1歳~1歳2か月で口の中(口蓋)を閉じる手術を行います。言葉が出てくるのを待って、小学校入学までに正常な言語を獲得することを目標に、4歳~6歳の間に集中的に言語訓練を行います。乳歯から永久歯に生え変わる時期(7歳~10歳)に、顎の割れているところに骨移植を行って、歯並びをよくするための準備を行います。治療の仕上げとして、思春期以降に、残存する変形に対してあごの手術(顎矯正手術)や鼻形成術を行って、治療終了となります。
口唇口蓋裂の治療は見た目も重要ですが、おしゃべりをするのに必要な口蓋の機能再建も重要です。治療は形成外科、矯正歯科、言語治療の3科によるチーム医療を行い、質の高い治療を提供しております。矯正歯科は院外の口唇口蓋裂を専門とする歯科医師と連携をとり、治療を行っています。