顎変形症の治療症例

両顎手術でガミースマイルと下顎前突を同時に治す

この患者さんは、「受け口(下顎前突)」を治したいというご希望で受診されました。

診察を進めると、下顎が前に出ているだけでなく、笑ったときに歯ぐきが大きく見えてしまう「ガミースマイル」も認められました。

歯ぐきが過度に露出する原因のひとつは、上顎の骨が縦方向に長すぎることです。

実際にレントゲン画像で骨格の標準と比較すると、上顎が通常よりも下方に位置していることが確認できます。

わかりやすくするために、レントゲンを用いたシミュレーションをお見せします。下顎移動と両顎移動を行ったときの輪郭の変化がわかるとおもいます。

手術はシミュレーションどおりに行いました。まず下顎に対して矢状分割法(SSRO)という手術を行い、下顎を後方へ移動させて受け口を改善しました。

さらに、上顎にも骨切り術を行い、上顎骨を約3ミリ短縮して上方へ移動させることで、ガミースマイルも改善しました。

術前
術後9ヶ月の側貌。受け口は解消しています。
術前ではガミースマイルがあきらかです。
術後はガミースマイルはなくなりました。
術前
術後9ヶ月の斜位写真
術前は反対咬合を認めます。
術後は反対咬合はなおっています。

術後は下顎前突が解消され、口元のバランスも整い、ガミースマイルも大きく改善しました。

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